
保健師には、働く場所によって
・産業保健師
・学校保健師
・病院保健師
など種類があります。
そのなかで、一番多くの保健師が働いているのが行政保健師です。そのため、「保健師」と聞いて初めにイメージするのが行政保健師かもしれません。
行政保健師は、相談業務や事務作業が多いので、看護師の仕事に比べるとゆったりしていると思われがちです。しかし、実際には行政保健師特有の悩みがあり、辞めたいと悩んでいる人もいます。
そこで今回は、行政保健師の仕事内容や悩み、辞めたいと思ったときの対処法について紹介します。
行政保健師はつまらない?辞めたいと思う理由

行政保健師として働いた人は、どのような点で辞めたいと思うのでしょうか。主な理由をまとめました。
1.デスクワークがつまらない
看護師として長年働いていた人が行政保健師になると、デスクワークの多さに驚くかもしれません。
もちろん、行政保健師も窓口にきた人の相談にのったり、支援が必要な人のお宅に訪問したりしますが、看護師ほどではありません。訪問記録の作成やデータ入力など、デスクワークの割合が増えます。
そのため、単調なデスクワークに慣れず、つまらないと感じる人は意外と多いです。
2.訪問指導にやりがいを感じない
行政保健師の仕事のひとつに、訪問指導があります。困っている人のお宅に訪問し、より健康に暮らせるように生活習慣などのアドバイスを行います。しかし、素直に聞いてくれる人ばかりではありません。
なかには、指導に反発したり、その場では聞いているふりをして実際には行動を改めなかったりと、色んな人がいます。
これは、指導内容が分かりやすいか、その人に合った内容かなど見直す必要はありますが、それでも全員が指導通りに動いてくれるわけではありません。いくらこちらがアドバイスをしても行動するのは本人なので、訪問指導に意味があるのか分からないと悩むことがあります。
3.定期的に異動がある
行政保健師は公務員なので、定期的に異動があります。大体の目安は3年と言われていますが、何年も異動しない人もいれば、異動した翌年にまた異動する人もいます。
これは、本人の希望によることもありますが、退職や休職などにより人員配置のバランスを整えるためなど様々な理由があります。
仕事をスタートさせて3年というと、やっと慣れてきて行政保健師の仕事が楽しくなってくる頃です。そんなときに異動になると、また1から新しい環境になれなければならないのか…と憂うつになってしまいます。
4.残業が多い
公務員は残業なく帰れるというイメージがあるかもしれませんが、実際には違います。健康診断など繁忙期には、遅くまで書類作成に追われることもあります。
また、訪問指導では住民の都合に合わせて訪問するので、夕方以降に訪問することもあります。訪問したら話が長くなり、いつの間にか予定時間をオーバーしていたということも珍しくありません。
それ以外にも、日中に訪問の予定がびっしり入っている日は、帰ってきてから書類作成をするので残業になる可能性が高いです。
行政保健師は公務員?仕事内容や役割について

行政保健師の仕事は、住民の健康や暮らしをサポートすることです。行政で勤務するため、公務員となります。そのため、行政保健師を目指す場合は、各自治体の公務員試験を受験し合格する必要があります。
公務員なので
・土日休み
・日勤のみ
の勤務なので、ライフステージが変わっても働きやすいという点が魅力です。
行政保健師の働く場所は、
・都道府県の保健所
・市町村の保健センター
があります。
保健所では、都道府県内で流行している感染症対策や、今後起こりうる問題に対して予防策の検討などを行います。対象が都道府県で暮らす住民なので幅広く、国とも連携して仕事を進めます。
保健所以外の勤務先には、本庁があります。保健所や保健センターで働く保健師は住民が対象ですが、本庁では政策の企画や保健師の連携役を務めます。ほとんどが事務作業なので、一般的にイメージする保健師の仕事とは異なるかもしれません。
一方、保健センターでは、
・健康増進
・母子支援
・障害者支援
などを行います。保健所に比べると、より住民と密接に関わるのが特徴です。
例えば、赤ちゃんが産まれた家庭を訪問してお母さんの悩みを聞いたり、経済的に困っている人に公的制度を紹介するなどがあります。
また、自治体主催で行われる健康診断の実施も、大切な仕事のひとつです。健康診断が終わったあとは、結果を分析したり再検査が必要な人に通知したりします。
行政保健師の求人は見つけやすい?給料事情は?

行政保健師の求人は、
・各自治体のホームページ
・ハローワーク
・看護師転職サイト
で見つけることができます。
行政保健師の求人は、看護師に比べると少ないです。そのため、行政保健師になりたい人はアンテナを立てて、こまめにチェックすることをおすすめします。
行政保健師の場合、求人を見つけたからといってすぐに働けるわけではありません。公務員試験の合格が必須なので、行政保健師になりたい人は早めに準備しましょう。
また給料面ですが、月収20万~35万程度と、年齢により違いがあります。
参考URL:https://jiseki-koumuin.com/health-nurse/
これは、公務員の給料が勤続年数や年齢により増額するためです。勤務する自治体によっても、多少の違いがあるようです。
行政保健師の給料には、残業代や地域手当などの手当がつきます。しかし、夜勤がないので病棟の看護師に比べると給料が少ない傾向があります。「お給料が少ないから看護師に戻りたい」という人もいますね。
辞めたいときの対処法。おすすめの転職先はココ!

行政保健師の仕事がツライ、色々考えたけどどうしても辞めたい…。そんなときには、転職も視野にいれながら新しい職場を探すのもひとつの方法です。
ここでは、行政保健師を辞めたいと思ったときの対処法を紹介します。
1.違う地域の保健師になる
行政保健師の仕事は嫌いではないけれど、人間関係などの環境に不満がある場合にオススメの方法です。働く自治体が違うだけで、雰囲気がガラッと変わることもあります。
また、これまでの行政保健師の経験が生かせるので、全く違う職場に転職するよりもハードルが低いでしょう。
ただし、行政保健師の求人自体がそれほど多くないため、自分が辞めたいと思ったときにうまく見つけられるとは限りません。タイミング次第と言えそうです。
2.産業保健師や学校保健師に転職する
これは、保健師の資格を生かして他の業種で働く方法です。産業保健師は、企業に所属し社員の健康管理や相談業務を行います。
学校保健師は、大学などで生徒や教員の健康管理や心のケアなどが主な仕事です。よく養護教諭と混同されることがありますが、必要な資格が異なりますので注意が必要です。
産業保健師と学校保健師は、行政保健師に比べると残業が少ない傾向があります。ただし、こちらも求人数が少ないので、常にアンテナを立てておきましょう。
3.看護師として働く
行政保健師のデスクワークが苦痛という場合は、看護師として働く方法もあります。
例えば、精神障害者の支援をしていた人は精神科、母子保健に携わっていた人は産婦人科など、行政保健師の経験を生かして職場を選ぶこともできます。転職するときにも、職場へのアピールポイントとなりそうです。
辞めたいと感じた、理由は何ですか?

住民の健康を守る行政保健師の仕事は、保健所勤務か保健センター勤務かによっても違いがあることが分かりました。また、デスクワークや残業の多さなど悩むポイントもあります。
あなたが行政保健師を辞めたいと思った理由は何でしょうか?「辞めたい」と思い続けながら、仕事をするってツラいですよね…
毎日、出勤すらも億劫になってしまいます。「せっかく取った資格だから」と無理して働き続ける必要はないんですよ。保健師も看護師も、他の職業に比べたら働ける職場は多いんですから。
我慢を続けていると、どうしても身体や精神を壊してしまいます。ストレスは健康にも悪いですから、保健師としてまずは自分の健康を大切にしてみてください。
明日も職場に行くのか…と憂鬱になるなら、1日だけ休んでみても良いですね。そのうえで、やっぱり辞めたいと思ったら、違う職場を探したり、看護師に戻っても良いんです。
ただ、次に働く職場はできることなら、長く楽しく続けたいもの。働き始めてから「こんなハズじゃなかった…!」は避けたいです。そこで、職場を探すときは看護師の転職サイトを利用してみてください。
キャリアアドバイザーが、あなたの適性や希望を踏まえて職場を紹介してくれます。さらに、現役看護師・保健師さんからの病院口コミなども、応募前に教えてもらえますよ。
転職はある意味、情報戦です。正しい情報をいかに手に入れるか、がカギになります。
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「今、職場を辞めたら人手足りなくて迷惑かけるな…」
「同僚から辞めないでねって言われたんだよね」
と思っていませんか?
ハッキリ言いますが、考えるだけ時間のムダです。
もし、病院側があなたに辞めて欲しくないと思っていたら?
あなたが辞めたいと思わないように、労働環境を改善するはずです。
例えば昇給したり、有給休暇を取りやすくしたり....
残念ですが、あなたが職場を辞めても迷惑はかからないってことですよ。
あまり考えすぎずに自分の働きやすい環境を探してください!
「看護師より楽そう」という安易な理由で選ぶと、後悔することになります。
行政保健師の仕事内容をしっかり把握し、自分がどんな風に働きたいのかイメージしたうえで選びましょう。
《この記事を書いた人》
看護師歴7年のひとみです。自分のライフスタイルに合わせ、看護師としての働き方を変えてきました。
転職、派遣、パートなど色々やった体験を、ここではお伝えします!