病院で患者さんのお世話をするのは、看護師だけではありません。
「看護助手」と呼ばれるサポートスタッフの存在があるから、病院の業務が回っているんです。
でも、その看護助手って、収入や看護師との軋轢があったりで、大変な仕事のわりに報われないんです。
今回は、「看護助手が看護師になって、収入面も待遇面も一発逆転を狙う方法」をご紹介します。
看護助手のお仕事
看護助手の仕事は、患者さんの食事や入浴介助、診察・検査への付き添い、器具の洗浄消毒、薬剤の運搬、ベッドメイキングや清掃など多岐にわたります。
患者さんと接する業務が多いのですが、看護師資格がないため医療行為はできません。
そのため、同じ医療機関内で働いているにも関わらず、看護師から見下されたり、待遇面で恵まれないなどの冷遇を受けることもあるそうです。
そういった状況から脱出するために、看護助手から看護師へ転身する方って、結構いるんですよ。
私が看護助手から看護師になった理由
看護助手が看護師になろうと決心するには、人の数だけの理由があると思いますが、その中からいくつかをご紹介します。
○看護師から冷遇される
私のいたフロアの看護師は、看護助手に対する扱いが酷い人ぞろいでした。
無視されたり、看護師の指示間違いを看護助手のせいにされたり…。
中でも一番カチンときた言葉は「看護助手のくせに」。
元々馬鹿にされる云われもないし、こんなこと言う看護師を見返してやりたかったのです。
以前から医療行為もできるようになりたいと考えていたので、看護学校に行く決意ができました。
○看護助手と看護師の給与を比較してみると
看護助手の年収は、正社員の場合で平均すると約282万円前後と言われています。
大体、月給20万円前後プラス賞与が2ヶ月分程度支給されています。
ただし、所属する医療機関の規模が小さくなるほど、看護助手の給与も下がる傾向にあるという相関関係があります。
女性の割合が多い仕事ですが、力仕事などが出来る男性の方が平均的に給与が高い傾向にありました。
また、看護助手は、パートなどと雇用形態の幅広い職種です。
パート勤務の場合の平均時給は、大体1200〜1300円前後でした。
一方、看護師の平均年収は約450万円前後です。
パート勤務の場合、地域や勤務先にもよりますが時給2000円を超える場合もあります。
「医療行為ができる」という違いが、年収170万近い格差を生み出しています。
看護学校の学費は決して安くはありません。
しかし、年収ベースでこれだけの差があるのならば、3年間投資してもすぐにペイできそうですね。
○仕事探しでもアドバンテージになる
看護助手は資格がなくても働ける職種です。
ですので、就職の際にこちら有利な条件が提示されることはあまりありません。
しかし、人手不足の看護師は有資格者であるだけで、ある程度は有利な条件で就職活度を進めることができます。
さらに資格さえあれば、全国の医療機関が就職先の対象となります。
家族が転勤になっても、全国どこでも職に就きやすく、キャリアも積みやすいので、どんどん市場価値が上がっていくというメリットもあります。
看護助手が看護師になるには
看護助手から看護師になるためには、看護学校に通い、看護師資格を取得しなければなりません。
…となると、ネックになるのは「お金」の問題です。
・看護学校の学費はどうするのか?
・その間の生活費は?
現在は、准看護師を正看護師に統合しようという流れになっています。
さらに准看護師から正看護師を取得した場合、「キャリアリセット」が行われる医療機関があります。
キャリアリセットとは、正看護師になったことで、准看護師時代のキャリアや給与ベースが全て新人と同じ待遇に戻されてしまう理不尽な制度です。
つまり、最初から3年通学の正看護師を目指した方が、後のためになります。
さて、看護学校に通う3年間をどう乗り切るのか?
実は「看護助手から看護師へのキャリアアップを支援する制度」を持っている医療機関が多くあるのです。
○奨学金を借りる
医療機関で奨学金の貸し付けを行っている所があります。
資格取得後にその医療機関で一定期間勤務すると、奨学金の返済が免除になる場合があります。
○病院経由で看護学校に入る
対象になるためには条件がありますが、病院経由で看護学校に入校した場合、学費が免除になることがあります。
ただし、単位を落とすことができませんので、ひたすら勉学に励んでください。
○系列の看護学校に働きながら通う
医療機関によっては、看護学校を運営している所もあります。
そこの夜間部に在籍し、昼間は看護助手として働くという方法もあります。
時間がかかる点と肉体的にハードな面はありますが、学費が免除されたり、看護助手としてのお給料が入ってくるというメリットがあります。
こうしてみると、少なくとも学費の面では何とかなりそうですね。
使える物は使わないと損です。お勤め先にそういった支援制度がないか確認してみましょう。
看護師として有利に就職するには
さて、看護助手から看護師へ転身するモデルケースをご紹介しましたが、一番肝心なことは「看護師として就職」することです。
医療機関は沢山ありますが、どこでもいいという訳ではありません。
特に、看護助手時代に看護師から冷遇されていた方は、思い出してみてください。
嫌がらせや無視をしてくるような看護師と一緒に働けますか?
キャリアアップしようと行動できるあなたには、他人の足を引っ張るような環境は似合いません。
願うならば、皆でフォローしあえる環境で働いて欲しいです。
そのためには、人間関係などがきちんとした職場を見つけたいですね。
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「今、職場を辞めたら人手足りなくて迷惑かけるな…」
「同僚から辞めないでねって言われたんだよね」
と思っていませんか?
ハッキリ言いますが、考えるだけ時間のムダです。
もし、病院側があなたに辞めて欲しくないと思っていたら?
あなたが辞めたいと思わないように、労働環境を改善するはずです。
例えば昇給したり、有給休暇を取りやすくしたり....
残念ですが、あなたが職場を辞めても迷惑はかからないってことですよ。
あまり考えすぎずに自分の働きやすい環境を探してください!
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あなたが看護助手から看護師へ転身し、看護師として活躍できる日を楽しみにしています。