
【Tさん(20代後半/男性/メーカー営業)】
最近、体調が優れません。
というか、うつ病チェック10項目のうち、9項目に該当しています。
自分でも異変を自覚しているので、早いうちに治療に専念したいです。
しばらく会社を休職したいのですが、どうしたらいいでしょう?
今回は休職の手続き方法や、休職前にやっておきたいことをご紹介します。
「休職制度」って何?

「休職制度」とは、労働者側の都合で、会社を退社せずに一定期間休むことができる制度のことです。
利用頻度の高い理由としては、
- 傷病の治癒
- 家族の看護介護
- 留学や資格取得
などが挙げられます。
実は休職については、法律的な義務は規定がありません。
というのも、労働者側の都合で会社を休むからです。
つまり、会社に休職の希望を出しても、受け入れるかどうかは会社の判断に委ねられます。
もし、受け入れなかったとしても、罰則等はありませんし、休職期間中の給料を支払う義務も発生しません。
ただ、会社が休職制度を設けるのならば、就業規則に運用ルールを明記しておく必要があるんです。
- いつまで取得できるのか?
- 復職の条件は?
- 復職後、また休職してしてしまった場合、どういった扱いにするのか?
- 取得期限が切れてしまった時、解雇になるのかどうか?
など、休職の取得と復帰の条件、戻れない場合の扱いなどについて記載されています。
もし、休職の必要性を感じているのならば、会社の就業規則に「休職」についての記載がないか確認しましょう。
規定があるのならば、それに基づいて準備を進めていくことになります。
休職する際の手続き方法は?

うつになりそう、もしくはうつ病を発症している人が休職するためにはどういった手順を踏んだらよいのでしょうか?
1.医療機関を受診する
症状に合った科を受診して、診断書を書いてもらいます。
大きな病院だと内科的な症状で受診しても、状況によっては違う科を紹介されることがあります。
最初からうつ病を疑っているのならば、神経科、心療内科、精神科を受診すると、話が早いかもしれません。
なお、受診するのは会社の産業医は避けましょう。
産業医は会社側の目線で診断を下すことがあります。
第三者の立場で客観的に判断してもらうためにも、会社とのつながりない病院や医師を選びましょう。
うつ病予備軍の場合、必要な療養期間としてまずは1ヶ月程度とされることが多いでしょう。
その後は診察状況から、その都度延長されます。
2.診断書を携えて、上司や人事に相談する
診断書が取れたのならば、それを持って上司に相談しましょう。
その際に「医師から休職の必要があるとの指示が出ている」と伝えましょう。
もし、あなたの会社に休職制度があり、既定の条件をクリアしているのならば、休職が取得できるでしょう。
基本的に条件を全て満たしている場合の休職は、会社は拒むことができませんから。
ひとつ、アナタに気を付けて欲しいことがあります。
それは「大きな決断はしない」ということです。
特にうつ病を発症している場合は、重大な事柄は治るまで決断を先送りにしましょう。
この時期のあなたは大変不安定な状況にあります。
ちょっとしたことでもネガティブに考えてしまいがちです。
冷静な判断が下せない中、今後どうしていきたいか?などを迂闊に口に出してはいけません。
下手をすると、解雇につながるなど、都合の悪い展開に発展するかもしれません。
会社の規模によっては、上司の他に、人事や経営者、会社の産業医と面談する場合もあります。
もし、うつ病発症の理由に上司が絡んでいたり、休職に難色を示しているのならば、こちらに交渉した方が良いでしょう。
3.必要書類の準備や申請を行う
いざ休職制度が利用できるとなっても、給料の支払いはストップするケースがあります。
無収入になることを避けるためにも、活用できる物は全て申告しておきましょう。
例えば、うつで休職する場合には、標準報酬日額の2/3分の「傷病手当」が加入の健康保険から支給されます。
傷病手当は、4日以上の欠勤と医師の診断書があれば、受給条件をクリアできます。
有休の方がもらえる金額は大きくなりますが、傷病手当の支給中は有休を取ることはできません。
有休を使わずに申請するのか?
有休を使い切ってから申請するのか?
良く考えてから申請しましょう。
中には休職中も給与が保障されていたり、傷病用の有給休暇を設けている会社もあります。
制度の有無や運用ルールについては、自社の就業規則を確認してみてください。
なお、休職に入ってからも、月に1~2度は会社に連絡を入れるようにしましょう。
きちんと治療に専念していることへのアピールにもつながります。
病状によっては、医師から休職期間の延長の指示が出ることもあります。
会社から不意に連絡が入ることがストレスになるかもしれませんから、調子が良いときに自分から連絡するようにしましょう。
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復帰する価値のある仕事かどうかを考えて

休職制度を利用して、治療に専念する方法についてご紹介しましたが、実際に休みを取得する前に考えてほしいことがあります。
それは、休職後、復帰する価値のある職場なのか?ということです。
- うつ症状にまで追い込まれてしまった原因は何だったのでしょう?
- 休職することで、その原因は解決できるのでしょうか?
- 復帰後に同じ原因でうつが再発する恐れはないのでしょうか?
休職することで、一時的に原因から遠ざかることは出来ると思います。
しかし、病気の根本が解消されないのならば、アナタは病床へ逆戻りのパターンから抜け出せなくなってしまいます。
いくら休職制度があるからといって、会社が際限なしに雇用関係を続けてくれるとは限りません。
原因が分かっていながら放置し続ける会社もあります。
そういったことを踏まえて、休職→復帰が自分のためになるのかを真剣に考えてみましょう。
もし、復帰することが自分のためにならないという結論に達したのならば、治療にプラスして「環境を変える」というステップも盛り込んだ方が良いですよ!
とにかく、復帰する価値があるかどうか悩んだときは誰かに相談してみましょう。
親しい友人だけでなく、転職のプロにも話を聞いてみてください。
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「いま辞めたら会社や同僚に迷惑をかけるかも・・・」
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転職エージェントに相談したら、絶対に転職しなければならない!という訳ではありません。
アナタの状況から、現職に留まった方が良いか・転職した方が良いかのアドバイスをくれますよ。