仕事上、夜勤が避けられない看護師は普段の人間と真逆の生活を送ることになるので疲労感も半端ないでしょう。
今回は、看護師が夜勤で疲れてしまう理由と疲労回復方法をまとめてみました。
看護師が夜勤で疲れる原因は?
1.夜勤は肉体労働が多いから
夜勤中は、配置される人員が少なくなります。
その中で、オムツ交換やトイレ介助、体位変換などの身体介助が多くなります。
また、備品補充など重い物を持つ仕事も夜勤中にこなさなければなりません。
体力的にきつい上に、腰や腕などを痛めることもあります。
2.人体の恒常性を保てない
生き物には、体内環境を一定に保とうとする力「恒常性(ホメオスタシス)が働いています。
内分泌系や神経系、消化器系などがつながりあって、人の体を一定に保とうとしています。
しかし夜勤をすると生活リズムが不規則になり、恒常性を保ちづらくなります。
恒常性が低下すると、「内分泌」だけでなく、「自律神経」や「免疫」のバランスも狂わせます。
その結果、疲労が取れにくくなったり、体調をやすくなります。
3.夜勤の方が精神的にキツイ
急変は夜勤中に起こりがちです。
しかし、患者さんが眠っているので急変に気付きにくいのも夜勤の特徴です。
人員が少ない中で当直医につなげたり、補助を行ったりしないとなりません。
日勤よりもプレッシャーと緊張が強く、精神的にも疲れます。
夜勤疲労が溜まる前にリセットするには
日勤でも、仕事終わりは疲労感でぐったりすることもあるでしょう。
それが長時間勤務になる夜勤だと、何倍も疲れて感じることもあります。
特に年齢を重ねていくと、疲れが取れにくくなっていきます。
疲労がどんどん溜まっていく前にできることはないのでしょうか?
1.気持ちを切り替える
・緊張をとく
・髪を解いたり、ストッキングを脱いで楽な格好になる
・仕事のことは考えない
など、退勤後はオフモードになることで、心身共に仕事から解放させます。
2.とにかく寝る
疲労回復には睡眠が一番効きます。
もし、夜勤明けすぐに熟睡できないことに悩んでいるのならば、良い睡眠を取るための下準備が足りないのかもしれません。
人が熟睡するためには、眠りと密接な関係のあるホルモンの一種「メラトニン」の分泌が必須です。
メラトニンは日光を浴びることで分泌量が低下し、人間を覚醒状態にしてくれます。
ですので、夜勤明けに日光を浴びすぎることは、夜勤明けに良い睡眠を取る上ではオススメできません。
夜勤明けに看護師がなかなか入眠できないときは、メラトニンの分泌が低下しているのかもしれません。
メラトニンの分泌を増加させるには、
・夜勤明けで帰宅する際は、サングラス、日傘、帽子などを使って、なるべく光を浴びないようにする
・寝室のカーテンを遮光性の高いものに変えてみる
・部屋の照明は暗めにする
・テレビやパソコン、スマートフォンなどを使わない
など、光を避けるようにしましょう。
3.ストレス発散をする
人は疲れてくると、肉体的な疲労だけでなく、ストレスも感じます。
元々ストレスの多い看護師は、この傾向が顕著に表れる職業の1つではないでしょうか。
一方で気持ちの面をスッキリさせることは、疲れを軽くさせる効果もあります。
看護師さんの中には、独自のストレス発散法を持っている方もいます。
例えば、
・好きなスポーツをして、身体を動かす
・カラオケで大きな声を出す
・趣味に没頭する
・エステやリラクゼーションサロンなどに行って、マッサージ三昧
・買い物に行く
・カフェでボーっとする
・公園を散歩する
・友達と飲みに行く
など…。
人それぞれの癒し方法があるようです。
オフの日に癒しポイントを探して、夜勤明けのご褒美にしてもいいかもしれません。
大切なのは、1日の疲れはその日のうちに癒してあげること。
病気と同じで、初期症状のうちに対処することが回復の近道です。
どうやっても疲労回復できないときは
夜勤疲労をその日のうちに解消してみても、回復できていないと感じる方はいませんか?
色々試してみるけど身体への負担が変わらなのならば、アナタの想像以上に疲れ切っているのかもしれません。
そういう時は思い切って長期休暇を取ってみたりすることも1つの方法です。
もしいつもより長く休んでみても疲労感が変わらないのならば、今の勤務状態に無理があるのかもしれません。
理由は体力的なことかもしれないし、夜勤の業務内容や体制の問題かもしれません。
夜勤に入ることで身体への負担が大きいと実感するのならば、日勤のみで働くという方法もあります。
まずは看護師長に体調のことも含めて、相談してみてはいかがでしょうか?
シフト調整や院内での移動が難しい場合は、自分のライフスタイルに合った働き方のできる医療機関に転職するという方法もありますよ。
夜勤疲労が取れないことに看護師さんが困ったときに相談して欲しいのは、
「看護師が長続きしない病院は避けている」といわれるほど、ブラック病院を避けて紹介してもらえます。
日勤のみや夜勤の人数が多い医療機関など、夜勤疲労に悩まなくて済む働き方を紹介してくれます。
頑張りすぎて体調を崩す前に相談してみてください。